家庭学習の実験室

学校・塾にお任せってもったいない! こども(10歳&6歳)と大人の共同研究。

音読暗誦 ”走れメロス”

音読暗誦、長い長い福井へのドライブの間に音読暗誦の仕上げ。

今回はこちらより、太宰治の”走れメロス” です。

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ふと耳に、潺々せんせん、水の流れる音が聞えた。そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。すぐ足もとで、水が流れているらしい。よろよろ起き上って、見ると、岩の裂目から滾々こんこんと、何か小さくささやきながら清水が湧き出ているのである。その泉に吸い込まれるようにメロスは身をかがめた。水を両手ですくって、一くち飲んだ。ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。行こう。肉体の疲労恢復かいふくと 共に、わずかながら希望が生れた。義務遂行の希望である。わが身を殺して、名誉を守る希望である。斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかり に輝いている。日没までには、まだ間がある。私を、待っている人があるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。私は、信じられてい る。私の命なぞは、問題ではない。死んでお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。走れ! メ ロス。

 

音読はいいけれど、ひょっとして走れメロスの話を知らないのでは?と思って聞くと、”知らない”。 あちゃー。

というわけで、こちらを見て、音読再開です!

 

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